Automattic製テーマ Coraline と Pilcrow の日本語化

Automattic は言わずと知れた WordPress の開発元、そしてブログサービス WordPress.com の運営元です。WordPress 公式テーマディレクトリで、その Automattic 製のテーマが公開されています。

Coraline は、TwentyTen の双子のようなテーマで、むしろこちらのほうが柔軟性があると私は勝手に思っています。Pilcrow は2012年になって登場し、Coraline の後継じゃないかとこれまた勝手に思っていますが、配布版 WordPress のデフォルトとなってもおかしくないと思える作りのテーマです。

たぶん WordPress.com のサービスでは、これらのテーマが様々な言語に対応して提供されているのでしょうが、この公式ディレクトリで配布されているものには言語リソースが(日本語に限らずどの言語のものも)同梱されていません。

「非公式」日本語リソース

そこでこの Coraline と Pilcrow の日本語リソースを作成したので公開します。と言っても、デフォルトのテーマ TwentyEleven とほとんど同じメッセージですのでそれを取り込んで、独自に訳す必要があったのはほんの数個です。

中身はそれぞれの ja.po と ja.mo だけです。テーマをインストールしたディレクトリの languages/ 以下に ja.mo を置いてください。

「公式」日本語リソース

Twitter でひょんなことからこの Automattic 製テーマの日本語リソースの話になったところ、Nao さんから

Naoko McCracken
@mako0901 @urepko こちらもよかったらどうぞー。http://t.co/SqfNQ51P WP.com アカウントでログインすればページの下の方からエクスポートできますが。。。 このやり方どっかに書いたほうが良いですね。
2012年3月20日 – 22:02

というリプライがありました。「公式」リソースが、普通には気付けないこんなところに隠れていました。「このやり方」をここに書いてみます。この短縮されているけれど本当は長い URL には、次のようにしてたどりつけます。

まず、http://translate.wordpress.com/にアクセスします。Projects の WordPress.com に進みます。さらに日本語の Japanese に進みます。ここで、右上の Log in で、WordPress.com のアカウントを使ってログインしておきます。

左端にある Filter↓ をクリックします。Term: に、絞り込みたい語を入力します。ここでは、coraline と入力します。その右側の選択肢は、Either と Current/waiting/fuzzy のままでかまいません。そして「Filter」ボタンをクリックすると、テーマ coraline に関するメッセージだけが抽出されます。

画面の一番下に行き、only matching the filter を po として、Export すれば、目的のものが手に入ります。テーマ pilcrow のものだったら、検索語を pilcrow にするだけです。

これで po が手に入りますので、ja.mo に変換して、適切な場所に配置します。


【追記】 Nao さんのところに、より詳しい解説が出ました。「GlotPress から WordPress.com の無料テーマの翻訳をエクスポートする

Gajim 0.15

XMPPクライアント Gajim の0.15 が公開されました。日本語化ファイルは大幅に見直したので、以前より隨分よくなったと思っています。お気づきの点がありましたら、メール mako(あっと)pasero.net または XMPP でも同じ形の mako(あっと)pasero.net までお知らせください。

日本語スタイルガイド項目別比較一覧表

JTF日本語標準スタイルガイド」というのを見つけました。

2012年1月30日1.0版です。簡潔にまとめられていてわかりやすいです。迷うようなところは両論併記であとは使う方に任せるとなっているところもあるため、これだけで、というよりこれをベースにしてローカルルールを補うというものになるのかもしれません。「商業目的を含む翻訳作業時の日本語表記ガイドラインとして自由に配布、複製、使用できます。」と明記されているので安心です。

基本ルールの 原則として記号類は全角で表記する。 を「半角」とすればそれだけで、いま私が関わっている翻訳作業のルールにほぼ合致しそうです。ただし具体例があまり多くないので、その点は以前に見つけた日本語スタイルガイド」(PDF)のほうが参考になります。

さて、そのあとも検索を続けていたら、このJTF日本語標準スタイルガイド作成する過程にまとめられたと思われる、「日本語スタイルガイド項目別比較一覧表」を見つけました。これはすごい。とても個人でできる作業ではありません。標準ガイドの付録としてでも公表しないのはもったいないくらいに思います。ぜひ参考にしたいと思います。

Firefox に新しいプロトコルを教える

前の記事のようにして、WordPress の記事に xmpp: のリンクを書けるようになりました。しかし、それを読む側のブラウザが「そんなの知らん」と言っては役に立ちません。

手元の環境は Linux (Debian) 上の Firefox (Debian では Iceweasel という名前) ですので、それについて書きます。その他の環境については、wiki.xmpp.org に情報があります (ただし Firefox の例を見てもやや古い情報のようです)。

ブラウザ

Firefox について、mozillaZine の Register protocol を参考にしました。

  1. ロケーションバーに about:config と入力します。
  2. 右クリック→新規作成→真偽値 とします。
  3. 「設定名」を network.protocol-handler.expose.xmpp とし、値を false とします。
  4. 次にこの xmpp: のリンクをクリックしたときに、どのアプリケーションでこのリンクを開くか、聞いてきます。これはあとで 編集→設定→プログラム のところで変更できます。

Chromium (Chrome) については、常用していないので詳しくありません。ヘルプを見ると、設定→高度な設定→コンテンツの設定 の「ハンドラ」あたりでどうにかするのでしょうか。

XMPPクライアント

ところで、この方法ではアプリケーションに URL が渡されるのですが、それを受け取って開きながら起動できる XMPP アプリケーションを2つ紹介します。

ひとつは Gajim です。ただし gajim-remote handle_uri %s という形で呼び出すのですが、Firefox から URL 以外の引数を渡せないようなので、ラッパーを介することにしました。

もうひとつは、ウェブアプリの Jappix です。Jappix の オプション→一般→XMPPリンク の「JappixでXMPPリンクを開く」をクリックすると、Firefox の、どのアプリケーションでこのリンクを開くかという選択肢に Jappix が入ります。

WordPress に記述できるプロトコル(スキーム)を拡張する

WordPress の記事の中などでリンクを記述する場合、特定のスキームしか書くことができません。たとえば http://mailto: は書くことができますが、git://skype: などと書こうとしても、自動的に削除され、http:// とみなされてしまいます (管理者権限で記事を書いている場合は適用されず、自由に書くことができます。権限が編集者以下の場合です)。

調べてみると、WordPress 3.3 からこの制限は wp-includes/functions.phpwp_allowed_protocols() に書かれています。そこを見てみると、スキーム名を追加するには kses_allowed_protocols というフックを使えばよさそうです。

いま xmpp: というスキームのリンクを記述したいので、テーマの functions.php あたりに

function ext_protocols ($protocols) {
  $protocols[] = 'xmpp';
  return $protocols;
}
add_filter('kses_allowed_protocols', 'ext_protocols');

と書きました。これで記事中にxmpp:mako@pasero.netxmpp:なんでも談話室@muc.step.im?join などのリンクを記述できるようになりました。

カタカナ表記について—マイクロソフト スタイルガイド

参考資料として。マイクロソフトスタイルガイド

手軽に参照しにくいので、ここに要点のみをメモ。

次の場合の「か」はひらがな書きとする。カタカナは使わない。
例:「3 か月」 (「3 ケ月」「3 ヶ月」「3 カ月」「3 ヵ月」としない)
次の場合の「こ」は漢字とする。カタカナは使わない。
例:「5個」 (「5 ケ」「5 コ」としない)

長音符号

まず規準は、平成3年6月28日 内閣告示第2号「外来語の表記」
英語の末尾が -er, -or, -ar のとき、長音符号を付ける
英語の末尾が上記以外(すなわち、-y も)の場合、
カタカナが4字より短い場合(促音「ッ」は1と数える。拗音は数えない)、長音符号を付ける
  • 例:「キー」「メニュー」は付ける。「メモリ」「プロシージャ」は付けない
  • 英語が接頭語+語幹の場合、語幹で考える。例:「プレ+ビュー」「サブ+ツリー」「インター+フェイス」
  • 上記の例外は一覧表を参照

フォントの指定をやめる

久々に Windows を使う機会があって、この自分のページを見てみた。見難い。醜い。明朝体の表示がこうも汚いのは何かの陰謀だろうかと思えるほどだ。WordPress のテーマのカスタマイズの記事などで「まずゴシック系を指定して」という記述をよく目にするのはこういう訳だったのかと今更ながら思った。

身の周りにある本らしい本を見てみれば、見出はともかく、本文はたいてい明朝 (serif) 系ではないか、という信念で、この自分のページは明朝 (serif) 系で表示するようにしていたのだが、こんな表示では逆効果なのであった。Windows の設定をいろいろいじればもう少し何とかなるのかもしれないが、普段からしっかり使いこなしている訳でもないから、簡単にできることではなさそうだ。きっと大多数のユーザーもそんなものだろう。

さて、ではなるべく多くの人にきれいに見せるにはページの制作側では CSS での font-family をどう設定したものか、と考え始めた。いろいろ探しまわって考えているうちに、もうそういうのはやめて見る側にまかせてしまえばいいや、という気になってきた。

Vista以降の人は見慣れたメイリオで。
XP以前の人は見慣れたMSPゴシックで。
メイリオが気に入った人は、メイリオで。
Macの人はヒラギノ角ゴで。
明朝が好きな人は、明朝で。
へた字とか好きでたまらない特殊なフォントで。
(流儀 font-familyは指定すべきか)

WordPress 関連のページを見る機会が多くデザインを重視する記事をたくさん見ていたのですっかり忘れていたけれど、そもそも HTML というのは、見る側の環境によって違って当たり前なのだった。

「本文は明朝系」という信念の人 (私だ) はブラウザのデフォルトを serif に設定しているだろうし、Windows でも自分の好みの表示になるようにがっちり設定している人には、そのフォントで読めるようにしてあげればいいではないか。

という訳で、このページの本文の font-family の指定はやめることにした[1]。フォントに限らず横幅も何も、本来は見る側の自由なのだという気にだんだんなってきた。

  1. このページは coraline というテーマの子テーマで表示している【注:記事執筆時】。親テーマで font-family が指定されているので、子テーマでこれを消去はできず、そこで存在しないであろうフォント名を指定して上書きしている。
    body, input, textarea {
            font-family: undefined;
    }