gdm でのシャットダウンの禁止

特に設定しないと gdm のグリーティング画面で、「アクション」から誰でもシャットダウンや再起動ができてしまう。これではコンソールの前を通りかかった人は誰でも実行できてしまうので困ったものだと思うのだが、GNOME の考え方なのだろう、以前からこれがデフォルトだ。

また、いったんログインすれば、メインメニュー「シャットダウン」の項目があり、一般ユーザーがシャットダウンできてしまう。意図的でなくてもメニューで「ログアウト」と隣合っているので、うっかり間違えてシャットダウンしてしまうことがある。別のユーザーがリモートからそのマシンを使っていると困ったことになる。

シャットダウンを禁止するには、GNOME 2.18 では、gdm の設定ファイル /etc/gdm/gdm.conf[1] の [deamon] セクションに

[daemon]
HaltCommand=
RebootCommand=
と書き加えればよかった。シャットダウンと再起動用のコマンドに空を指定することで、自動的にグリーティング画面の「アクション」メニューから「シャットダウン」「再起動」の項目が消え、ログインした一般ユーザーのメインメニューからも「シャットダウン」が消えていた。

ところが、gdm 2.20 になると、グリーティング画面の「アクション」からは消えるが一般ユーザーのメインメニューには「シャットダウン」が出るようになってしまった[2]

gdm の設定の [daemon] セクションを見ると、 AllowLogoutActions という項目が 2.20 から増えていた。これに空の値を指定する、つまり先ほどの2行に加えて

AllowLogoutActions=
と書くことで、一般ユーザーのメインメニューから「シャットダウン」を消すことができた。

【2011年6月29日追記】 GNOME でのシャットダウンの禁止—最近の流儀 を書きました。

  1. gdm のマニュアルを見ると /etc/gdm/custom.conf という名前のようだが、Debian では古い名前 /etc/gdm/gdm.conf が使われ続けているようだ。
  2. ロックダウン・エディタ pessulus を使うことも考えたが、これで「ログアウトを無効にする」と「シャットダウン」も「ログアウト」も一緒にできなくなってしまう。これらを別々に設定することはできない。

ブラザーのレーザー複合機

レーザープリンタのドラムが汚れて縦に黒線が入るようになってどうしようかなと思っていたところに Fax付電話機が故障したので、ここは複合機を買うことにした。 Postscript(互換)、Linux用のドライバが用意されているということでブラザーのレーザー複合機を購入した。

ほしい機能

Fax機能で、受信時は複合機のメモリに保持しておき(これは当然できる)、必要なときに PCからファイルとして見えると助かる[1]のだが、結局、紙に印刷するしかない。スキャナ機能ではデータをFTPでPCに送ることもできるのだから、Fax機能でも受信データを同じように送ることができてもよさそうなものだが、その機能はないらしい。

brpcfax

オンラインでマニュアルを読めばだいたいの設定はできたのだが、「PC-FAX 送信 CUPS Wrapper ドライバのインストール方法」はちょっと不親切だ。インストールまではできるが使い方がわかりにくい[2]。 そこで検索してみると英語版のInstalling a Brother Linux PC-FAX send driver into a CUPS based Linux Systemが見つかり、こちらの方がはるかにわかりやすい[3]。もっとも使用頻度の高いと思われる OpenOffice.org から直接印刷するようにFaxを送る方法が載っている。ここにかいつまんで訳すと[4]
  1. OpenOfficeの設定ユーティリティである spadmin を起動する。(注: このプログラムを探すには find / | grep spadmin )
  2. 「新しいプリンタ」ボタンをクリック
  3. 「Fax 機の設定」を選択して、「次へ」ボタンをクリック
  4. 「標準ドライバ」を選択して、「次へ」ボタンをクリック
  5. 次のコマンド行を入力[5]
    brpcfax -o fax-number=(PHONE)
    そして「次へ」ボタンをクリック
  6. Faxプリンタの名前を入力。例えば Brother fax
  7. 「完了」ボタンをクリック
OOo で作成した文書を送るには、「印刷」で上記で名づけたFaxプリンタ名を選択して「OK」すると、Fax番号を入れる小さなウィンドウが開くのでそれを入力して「OK」する。 英語版マニュアルにはこの下に Mozilla の場合の設定方法があるが、firefoxでは「PostScript/default」以外のプリンタでは印刷コマンド指定ができないようだ。
  1. Windows なら附属のソフトでできるらしい。
  2. さらに誤りもある。「ファクス送信を実行する」の章の最初のコマンド例「単一宛先にファクス送信する場合:」は dpkg -i brmfcfaxcups-1.0.0-1.i386.deb と書かれているが、いくらなんでもそんな訳はない。英語版を見れば brpcfax -o fax-number=0566-55-12345 psfile.ps である。
  3. 検索中に見つけたブログの記事も参考になる。
  4. 実はStarSuite 8 管理ガイドにほぼ同じ記述がある。
  5. StarSuite 8 管理ガイドブログの記事によると (TMP)をつけたほうがよさそうだ。