WordPress 10周年 (自分の中で)

しばらく何も書かずに間が空いてしまいました。

ふと気がついたらこのブログの最初の記事「WordPressの導入」を書いたのがちょうど10年前でした。それまでの手書き(というのも変ですが、テキストエディタで HTML タグを陽に書きながら、という意味)でWebサイトを作るというのがだんだん億劫になり、何かいいソフトはないものかと探してみてたまたま見つけたのが WordPress でした。その WordPress が現在、ここまで広まっていようとは夢にも思いませんでした。

WordPress の最大の強みのひとつは、このソフトウェアを取り巻くコミュニティの存在です。「ソフトウェアはコピーされても、コミュニティはコピーできない」という言葉を何度も思い出します。この10年のうちの長い時間を日本語版作成チームの一員として過ごせたことをとても光栄に思います。そういう関わりをしなければきっと私は WordCamp にも参加しなかっただろうし、いろいろな人たちに出会うこともなかったでしょう。

WordPress のもうひとつの強みは、これは私の思いですが、GPL を採用していることです。WordPress は、GPL の元で公開されているソフトウェアの中で最も成功しているもののひとつでしょう。GPL であることが今日の WordPress の隆盛の大きな要因だろうと思います。また逆に、WordPress は GPL の理念を広めるのにとてつもなく貢献している存在です。WordPress に接して初めて GPL を知った人は大勢いるのではないでしょうか(もしこれを読んでいるあなたが WordPress を利用しているなら自分のサイトの管理画面の左上の W マークをクリックして「自由について」というページを見てみてください。ここからリンクを張れないのが残念ですが、つまり URL は (自分のサイト)/wp-admin/freedoms.php です。WordPress をインストールして利用していてもこのページはあまり読まれていないでしょう。翻訳に関わった者としてちょっと残念に思っています)。

10年。けっこう長い時間です。たとえば WordPress や GPL をまったく知らない子どもだった人がそれらをよく知って利用するまでになるくらい。さてもう10年経ったら、WordPress や GPL はどう発展しているでしょうね。