運用ルールと日常業務の実践ガイド
サイトは納品されたその日から「運用」が始まります。
制作会社に依頼してできあがった WordPress サイト。あるいは、前任者からいきなり引き継いだ管理業務。どちらの場合も、残されるのは「これ
からどう管理すればよいか」というやっかいな問いです。
本書はその問いに答えるための実務ガイドです。
サイトが稼働し始めた後に継続して行うべき日常業務、
- 更新の確認
- セキュリティ対策
- バックアップ
- ユーザーと権限の管理
- コンテンツの品質維持
- 定期点検
- 引き継ぎ
を、体系的に解説します。
本書は、相談できる「高度な技術知識を持ち、サイトの構築や保守を担う専門家」がいる前提で、「専門家ではないが責任を持って管理を担う 人」を対象としています。そのため、インストール方法、テーマやプラグインの開発やカスタマイズ、ゼロからのサイト設計——そうした「
作る」ための知識は、本書では扱いません。
単なる操作手順書ではない——「なぜ」から始める
本書が重視するのは、各操作の「目的」と「背景」を理解することです。WordPress の管理画面はバージョンアップのたびに変わります。背景に
ある理由を理解していれば、画面の構成が変わっても自分で探し当てることができます。また「このプラグインを更新してよいか」「このユーザ
ーにはどの権限グループを与えるべきか」といった判断は、手順書には書けません。判断できるのは理由を理解している人だけです。
よくわからないまま操作を進めることは、サイトに回復困難なダメージを与えることがあります。本書は、自分で対応できる作業の範囲と、専門
家に相談すべき場面の判断基準を随所に示します。
マルチサイト環境に対応
1 つの WordPress インストールで複数のサイトを管理するマルチサイト機能を利用している環境では、特権管理者と管理者の役割が明確に異なり
ます。更新・バックアップ・ユーザー管理それぞれについて、マルチサイト環境特有の注意点を随所で解説します。マルチサイトを利用していな
い方にとっても、大半の内容はそのまま役立ちます。
こんな方に
- 制作会社にサイトを依頼し、納品後の管理を任された方
- 前任者から WordPress サイトの管理業務を引き継いだ方
- 専門的な技術知識はないが、日常的なサイト管理の責任を担っている方
- 複数の投稿者が関わるサイトを束ねる立場の方
WordPress の専門家でなくても、正しい理解と適切な判断があればサイトを安全かつ着実に運用できます。本書はそのための道案内です。
本書は、クリエイティブ・コモンズ 表示-非営利-継承 4.0 国際ライセンス (CC BY-NC-SA 4.0 ) のもとで公開されています。
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