長いあいだ世話をしてきた WordPress で作られたサイト (ここではない別のところ) の運用を、新しい担当者に引き継ぐことになった。さしてアクセスがあるわけでもなく、といってなくすわけにもいかないサイト。複数人の書き手がいて、特に詳しい人もいないのに誰かが管理者の役を引き受けなければならないような、そんなサイト。
引き継ぎのメモを作っているうちに、次から次に思いついてどんどん膨大に。ふと「これまとめたら書籍っぽくなるんじゃないか」と思いついた。文章化は LLM の力をだいぶ借りたが、メモと言うにはあまりに長く、書籍にするにはボリュームが足りないか、というものが出来上がった。まともな出版物としての書籍には程遠いが、電子書籍なら自力でなんとかなる。
インストールやデザイン・構築にはまったく触れず、記事の書き方にも触れない。ただサイト維持、日々の運用というまったく地味な作業のためのガイドブックである。案外、ここに特化してまとめられたものは少ないような気がする。
いまさら WordPress、しかも本、10年遅れかと思わなくもない。それでももし価値ありと思ってもらえたら、無料で配ってもらってかまわないが、編者にコーヒー代程度を送っていただければたいへんありがたい。Amazon の Kindle にも置いてみたので、そちらからでもどうぞ。
出版前の本のレビューの依頼を受けるという機会に恵まれました。
著者からは PDF で原稿を受け取りました。作業の参考にしたのはテクニカルコミュニケーター協会が公開している「PDF 電子校正ガイドライン 第3版」 (PDF) です。端的に言うと、Adobe Acrobat Pro または Adobe Reader の「注釈」機能を使って、テキストの修正やコメントを付けていきます。
ところが、こちらの環境は Linux です。Linux には Adobe Acrobat Pro は存在しません。Adobe Reader も Mac/Win ではバージョンが XI (11) なのに、Linux 版は 9 のままであり、それ以降のバージョンは計画もない状況です。Linux 版の Adobe Reader 9 の注釈機能は、既に付けてある注釈を見ることはできても、あらたに注釈を付ける機能はなく、まったく話になりません。
Okular というソフトが注釈を扱えるようですが、その注釈は Okular でしか読めないらしいのです。なぜ Linux での環境がこれほど貧弱なことになってしまっているのか、愕然としました。
結局、このためだけに Windows XP を起動し、そこで Adobe Reader XI を使って作業したのでした。残念無念。
こうして作業して、注釈だけを別に保存します。はじめに受け取った原稿の PDF が 数十MB だったのに対して注釈はたったの 100KB ほどで、メールに添付してもたいしたことはありません。元の原稿は著者の手元には当然あるので、送る必要はありません。著者のほうでは送られてきた注釈ファイルを Acrobat 上で元の原稿に取り込んで確認できるというわけです。
受け取ったのは組版されて割付が終わっている段階です。著者校正の段階に相当し、それを第三者の目で内容的に誤りがないかを確認するということを求められているのかなと判断しました。プロの校正者ではないので、その人たちのようなチェックはできないはずなのですが、自分の性格からかつい細かな用字や読点に目がいってしまって、どっちつかずの「レビュー」になってしまいました。
そんなこんなが、いくらかでも役に立っていればうれしいのですが。