家の裏にある八朔がたくさん実をつけたので、マーマレードを作ることにしました。肥料どころか普段から何一つ手をかけない放置状態ですから、掛け値なしの無農薬です。
「焦げつかない程度に火を強くして短時間で」らしいですが、量が多いと結局は時間もかかるし何かと大変なので、うちでは薪ストーブで煮込みます。それに金属でなくホーロー鍋のほうがいいらしいですが、それも気にしないことにします。
材料
- 八朔 2000g
- 白砂糖 800g
作業1日め
今年一番の雪の後にソリを引いて収穫に行きました。積もった雪のおかげで実に手が届きました。でもこの雪で大枝が折れてしまいました。来年以降はどうなることやら。
八朔をきれいに洗い、4分の1にカットして、外皮と果肉に分けます。
外皮は、千切り (できるだけ薄くスライス) します。今回はスウちゃん (仮名、9歳) が外皮をぜんぶ包丁でスライスしました。けっこう固いし大丈夫なのかと思いましたが割と上手に薄く切り、いつの間にかこんなことも難なくこなせるようになったんだなあと感心しきり。
果肉は、スウちゃんが外皮を切っている間に父がひたすら薄皮剥き。本当の果肉と、薄皮・種を別にして保存しておきます。
2人とも手が忙しいだけなので、たくさん色々な話ができました。普段は宿題などやらなければならないことや楽しいことに気持ちがいってしまうので、じっくり話す機会が実は減っていたのだなと逆に気づかされました。
外皮は水を換えながら揉み洗いを数回、その後たっぷりの水に浸しておきます。そんな感じで1時間ほどで作業終了。
作業2日め
都合で1日あけたので、丸2日近くも水に浸しておいたことになります。途中で何度か水を換えています。
小鍋で、別にしておいた薄皮・種を少量の水で煮はじめます。2時間ほどでどろどろになるのでザルでこし、その汁を後で使います。
水に浸していた外皮を、水切りして鍋に入れ、500ccくらいの水[1]で1時間ほど煮ます。はじめは全部が水に浸らないのでときどきかき混ぜます。
果肉ぜんぶと砂糖の半量、小鍋でできた汁 (増粘剤となるペクチン) を加え、さらに1時間ほど煮ます。瓶の煮沸に湯をたくさん使うので、八朔を煮ている鍋の脇でヤカンなどで沸かしておきます。
八朔を煮ている間に瓶の用意をします。きれいに洗って大きな鍋で煮沸します。大鍋は薪ストーブの上に載せにくいので、これはガスコンロで行います。
さて八朔に戻って、残りの砂糖を加え、水分が少なくなり粘りが出るまで煮ます。焦げつかないように何度もかき混ぜます。ヤカンの湯は煮沸に使ってしまいましたが最後の瓶詰めにもたくさんの湯を使うので、またヤカンで沸かしておきます。
最後は、長期保存のための瓶詰めです。きれいになった瓶にマーマレードを入れていきます。瓶の口とネジの部分をきれいに拭いてから蓋を載せ、ネジ蓋を軽く締めます (蓋の丸い平らな部分と、周囲のネジの部分が分離しているタイプです)。このときはまだ強く締めません。カゴに入れて煮立ったお湯に瓶の下半分を浸し、10分ほど瓶ごと茹でます。これは大鍋であることと瞬発的な火力がほしいのでガスコンロで行います。
充分熱くなったらそこから瓶を引き上げながらネジ蓋を強く締めます。だんだん冷めてくると中の圧力が下がり、「ペコッ」と音がして蓋の中央が凹みます。密封できている証拠です。これで軽く1年は保存できます。半パイント瓶に11本のマーマレードが完成しました。
今回はちょっと手を抜いたこともあって、苦味がやや強くなりました。それはそれで美味しいですけどね。外皮の内側の白い部分を包丁を入れてできるだけ取り除く、外皮を煮る際のはじめの煮汁を捨てる、薄皮・種は使わない、そして砂糖を多めになどすれば、もうちょっと苦味の少ない甘いマーマレードができるかもしれません。
- 結局、最後は煮詰めるので水の量は適当です。↑