dvipdfmx の map の置き場所

TeXLive 2016 から 2017 での変化なのか、Debian 固有の問題なのかわからないが、メモ。

LaTeX から PDF を作るのに dvipdfmx を使っている。いまどきは、はじめから pdfLaTeX とか LuaLaTeX を使うのだろうが、もう10年ほどもこの方法で、スクリプトにしてやっているからそのままだ。

つい最近、Debian Testing (Buster) でパッケージを更新したら TeXLive が 2016 から 2017 になったようで、dvipdfmx でフォントを埋め込む際に参照する map ファイルが見つけられず PDF を作れなくなってしまった。map ファイルは /etc/texmf/dvipdfmx/ 以下にある。

調べてみると、/usr/share/texlive/texmf-dist/web2c/texmf.cnf で、以前も今も

TEXMFSYSCONFIG = /etc/texmf

は変わらないが、

TEXMF = {$TEXMFCONFIG,$TEXMFVAR,$TEXMFHOME,$TEXMFSYSCONFIG,!!$TEXMFSYSVAR,!!$TEXMFLOCAL,!!$TEXMFDEBIAN,!!$TEXMFDIST}

TEXMF = {$TEXMFAUXTREES$TEXMFCONFIG,$TEXMFVAR,$TEXMFHOME,!!$TEXMFLOCAL,!!$TEXMFSYSCONFIG,!!$TEXMFSYSVAR,!!$TEXMFDEBIAN,!!$TEXMFDIST}

になり、

TEXMFDBS = {!!$TEXMFSYSVAR,!!$TEXMFLOCAL,!!$TEXMFDEBIAN,!!$TEXMFDIST}

TEXMFDBS = {!!$TEXMFLOCAL,!!$TEXMFSYSCONFIG,!!$TEXMFSYSVAR,!!$TEXMFDEBIAN,!!$TEXMFDIST}

に変更されていた。要するに $TEXMFSYSCONFIG に !! が付き、それが $TEXMFDBS に含められている。

対処としては texmf.cnf の設定を以前と同じようにすればいいのかもしれないが、/etc/texmf/ls-R を (mktexlsr で) 作成すれば、すんなり元のように PDF を作れるようになった。どちらのほうがいいのだろう。

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